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#ファンタジー
鹿音二号12ヶ月前焦ったところで何も変わらないんだよ…!と思いながら、新連載……どうなるかわかりませんが、キャンペーンに登録しましたので、もしよろしければ見てやってください 閲覧してくださるだけでも励みになりますhttps://www.alphapolis.co.jp/novel/826312735/735746267sinzaka1年前オリジナルファンタジーバトル小説 大地の女神の恵み巡り 「大食戦記 狩人のルフィルは今日もお腹をすかせている」 その2一行目の行頭に空白を入れられない問題

 雪山を走る。
 傾斜角度はおよそ30度ほどの急斜面。それが土や岩でデコボコになり、更に白い雪が厚く降り積もって隠されている。常人ならば歩いて登るだけでケガをする環境だ。
 が、そんな山をルフィルは走ることができる。次に踏み出す地面の状態くらいはおおむね感じ取れるし、仮に予想外の何があったとしても、その強靭な足腰とバランス感覚で修正して次の一歩を踏み出せる。
 走り出してすぐ気づいたが、後ろに吊っている雪獅子が邪魔だ。もったいないので捨てるわけにもいかないので、紐を引いて引き寄せ、その身体を右手で脇に抱える。巨大な魔獣を引きずっても抱えても、ルフィルの足は鈍ることはない。
 加速しながら斜めに下りながら走り、耳を澄ます。先程の声はおそらく年下の女の子のものだった。しかし、一度だけ聞こえた後は途切れている。
 心音と呼吸音の判別に気を配るが、強く吹く風と雪の中ではなかなかうまくいかない。
 ルフィルは耳よりも、目に頼ることにする。
 目をこらしてだいたいの辺りをつけて、ルフィルは大きく地面を蹴った。
 山を下りながら、跳躍する。
 魔獣を抱えた女性のシルエットが吹雪の空を舞う。全身を吹雪混じりの風圧がなぜて冷やすが、彼女は顔色一つ変えずに目をこらした。
 山の中に見えた出っ張り、恐らくは雪に隠された岩が高速で近づいてくる。いや、自分が近づいている。ルフィルは真っ白な風景にも距離感を見失わず、着地のタイミングを測った。
 ルフィルのブーツの足先が岩に触れる。
 岩は揺るぎもせず、巨大な獣を持つルフィルを受け止めた。
 これならいけそうだ。
 勢いのままに、ルフィルは硬い岩を蹴って、さらに高く跳んだ。
 跳躍した岩から十メートルの高さまで上がり、周囲を見回す。強化した視覚が山の中の違和感を探した。先程は声を上げていた。だから、声の主はまだ雪に埋まりきってはいないはず。
 その予想は正しかった。
 落下するルフィルは、右方に雪に白く染められつつある黒い服と、橙の肌を見た。跳躍したルフィルの視界の中、それは通り過ぎていく。
 十秒以上の滞空の後、ルフィルは着地する。今度は足を霊気で覆い、ふわりと着地した。雪煙ひとつ上がらない静かな着地。
 すばやく踵を返し、先程見た人の姿へと走る。
 いた。
 ルフィルは走りよって抱えた雪獅子を落とし、すぐに屈んで雪を払い、その状態を見極める。
 やはり少女だった。見た目としては十代後半だろう。うつぶせになって目を閉じている。黒い髪で、身長は150センチほど。なかなかかわいい。妹にしたい。
 五体満足で出血はなし。疲労と寒さで倒れているらしかった。

「……?」

 寒さで倒れている。
 それも当然だ。彼女の服は布地が驚くほどに少ない。肩が出たインナーにマント、短めのスカート。まるで南国のような姿だった。
 まあルフィルも長袖でロングスカートとはいえ、この雪山では彼女と大差ない姿ではあるのだけど、彼女は特段に頑丈なので大丈夫なのだった。
 そして頭には頭頂がとんがった形の幅広帽子。この服装は魔術師の特徴……おそらくは戦闘系の術師だと予想できた。少ない布地でも魔力でガードができる服だ。ただ、それも攻撃された時に使うものであって、恒常的に続く寒さは防げないだろう。
 自分のように身体を霊気でガードできる闘士でもないのに、水の大陸が生える大地の果て、そしてその前にそびえる最後の山からほど近い山の中で……この姿で?
 なんとも不可思議な遭難者だった。
 とはいえそんな疑問も一瞬、やることは変わらない。すぐにルフィルは処置に入る。
 身体を仰向けにして、持ち上げる。

「起きて」
「…………」

 声をかけながら顔をかるく叩く。
 閉じた眉が動くが、開く気配はない。
 とりあえず身体を温めて意識を戻す必要がある、とルフィルは考えた。
 少女の身体を支えながら背負い袋を片手で下ろし、中に手をつっこむ。そして陶でできた灰色の小ビンを取り出す。赤い蓋をされていた。
 ビンの首を掴んだまま指で蓋をはじきとばして開ける。
 口元に近づけて飲ませようとして、ふと思い直す。
 これは自分用の気付け酒だ。何も考えずに熱辛子と爆炎酒と各種の強力な薬草を配合してある。そのまま飲ませるのは薬効が強すぎるかもしれない。

「んっ」

 迷わず自分で口をつける。半分ほど一息で飲むと、喉が強く焼けて数秒で身体が熱くなってきた。暑いから服を脱ぎたくなるほどだ。効果を確かめることもしていなかったけれど、飲ませなくてよかった。ショックで気絶してしまったかもしれない。
 少女の身体を持ち上げ、雪の上に放り捨てた雪獅子の上に横たえる。まだ仕留めたばかりなので、雪の上よりは体温が奪われないはず。
 そして、ルフィルは自由になった腕で、雪獅子の胸に空いた穴に手をつっこむ。
 中に触れる柔らかい感触。これだ。解術を発動し、血管と筋肉を切り離す。
 つっこんだ手を穴から戻し、ひきずりだしたのは……中心に大穴を開けた赤い臓器。雪獅子の心臓だ。
 魔獣の心臓は栄養と霊気に満ちた食材なのだ。
 とはいえ念のために……ルフィルは自分で軽くかぶりついてみる。口の周りを血で汚しながらもぐもぐと咀嚼。

「うん、おいしい」

 毒もない。
 そのまま心臓を気付け酒の小ビンの上に掲げ……強く握る。
 同時に解術を発動。握りしめた心臓が分解されつつ絞られ、肉と血が混合された液体となってビンに注がれる。
 半分に減っていた気付け酒が、赤くそまりながら元の量に。
 衰弱した人間にはとりあえず良い肉を食べさせる。狩人の応急処置の基本のひとつだ。
 残った心臓をもうひとかじりしてから雪獅子の中に戻し、解術で再び血を洗い落としたあと、少女の上体を支え起こして口元にビンを近づける。

「さあ、飲んで」
「…………」

 反応がない。
 仕方ないので、ビンを持ったまま指を少女の口につっこみ、顎を開けさせる。そして小瓶の口を。

「えいっ」
「…………!」

 胃の奥まで酒を注ぎ込まれた少女の反応は劇的だった。
 半分どころか一割ほど飲んだだけで目を大きく見開き、盛大にむせる。

「ごほっ、ごぼ、ごはげほっ!!」

 真っ赤な液体を撒き散らしながら咳をする姿は、まるで末期の死病に侵された姿にすら見えたが、実際はその逆、注ぎ込まれた酒と肉の薬効が少女の身体を賦活していた。
 しばらく咳をさせるままにしておいて、ルフィルは様子を見る。
 やがて少女は白黒させていた目を、ルフィルの側に向けた。震えながら口を開いた。

「あ、の……いま、毒を飲ませた……?」
「これは薬だから大丈夫。もっと飲んで」

 口に小ビンの口を近づける。少女はいやそうな顔をしたが、諦めたように口を開ける。ゆっくりと気付け酒と心臓のカクテルを、嚥下していく。
 さらに二割ほど飲むと、効果はすぐに出たようだった。少女の顔が生気を取り戻して、身体をみじろぎさせる。
 そこで少女が苦しそうな顔をしたので、ふたたび小瓶を口から離す。少女はかすれた声で感想を述べる。

「辛くて苦いだけだと思ってたんですけど生臭さもあるし、でもその中にうまみ? が……」
「いいお肉を使ってるからね」

 ルフィルがにっこりと笑う。透明で純真な笑顔。少女もつられたように、少しひきつった笑顔を浮かべる。
 彼女の身体は少しだけ回復した。とはいえこの効果は一時的なもの。気付け酒の薬効、そして雪獅子の心臓の霊気と栄養が、死にかけた彼女を永らえさせているにすぎない。暖かい場所に運んで、できればしっかりとプロに治療してもらう必要がある。ルフィルにできるのは応急処置だけだ。ビバークやキャンプを行って治療することもできなくはないが、それよりは山を走って降り医者の元に飛び込んだほうが早い。
 ルフィルは小ビンを雪の上に置く。本当は全部飲んでほしかったが、それは難しそうだった。彼女の弱った身体は、十分な霊気食を行える状態ではないようだから。

「いま、ふもとまで運んであげるから」

 ルフィルは少女の身体を持ち上げようとして……気づいた。
 襲撃の気配。

       つづく
satomin01182年前廃墟を文字で表現するの難しい…。ワンクッションいいねはるあられ2年前とりあえず、導入だけ。先っちょだけ。
モチベが著しく下がっているので先っちょだけ(2回目)。
かつて、この世界には星々が生きた証を刻み、そして語り継ぐ一族が存在した。
彼等は〈星の記録者〉と呼ばれ、世界が正しくあるようにと後世に語り継いでいった。
しかし、文明の発達や戦争により一族は絶滅の一途を辿った。命からがら生き延びたものの、多くの同胞を失った彼等は酷く傷ついた。
そして、彼らをさらに追い込んだのは機械の発明だった。これにより、星の記録はヒトから機械へと変わり、もう社会は彼等は必要とすることはなくなった。
役割を終えた彼等は、社会に、人に、紛れ静かに生きていくことになった。今となっては本当に彼等が存在したかもわからない。
ただひとつ、わかるのは彼等の名前にはC〈チェゼラー〉の名が付くということである。

これは、そんな云われがある青年の話。
はるあられさんのやる気に変化が起きました!
宵月のわ*3年前現代日本──魔術とは縁遠いように見えるが、実は裏で魔術が発達していた。超常現象は全て魔術のせいにされ、魔術師に調査を依頼していた。そんな魔術師を育成する魔術学校があった。
 学校の名前は夢内学園。魔術学校であるが、魔術の素質に関係なく入学が許されている。普通試験と呼ばれる超高難易度の試験さえくぐり抜ければの話だが。魔術の素質があると加点され、基本的には魔術加点で入学する。しかし、たまに魔術の才能がないながらも普通試験をくぐり抜けて入学してくる者もいる。そんな魔術の素質がない生徒ですら卒業後は魔術関係の仕事に就くほど、教育水準の高い学校だ。
 夢内学園入学式が今年も開かれた。今年はどのような生徒が入学するのだろうか……。


現在執筆中の本編冒頭です。現代ファンタジーです。よろしくお願いいたします。
応援してる!
宵月のわ*3年前数年前、とある街で自然災害と結論づけられた不可解な事件。超能力としか考えられないと不安になる住民達。その不安は敵意へと変わり、超能力者を排除しようと争いの絶えない街へと変わりかけていた。また、超能力者を排除しようとする動きにこれまで静観していた超能力者も怒りを覚え、一般人を恐怖に陥れるような能力の使い方も始まった。

其れを止めるのもまた、超能力者。

街の裏側に集う少年少女が忌み嫌われる能力を使い、同胞を止める物語。
宵月のわ*3年前精霊の判断により魔具とマナデバイスというものを授かった少年少女。魔具とマナを使い魔法を行使する。そして魔具使いの組織があり、一部の魔具使いはそこに所属する(魔具使いたての子や個人行動を好むものはこの限りではない)。その組織にも悪徳組織や善良組織があり、悪徳組織を撲滅させるのが善良組織の役目。主人公達はとある善良組織に所属することになり、そこで起きる抗争や、魔具に隠された精霊の真の目的などと戦う物語。宵月のわ*さんのやる気に変化が起きました!やっちゃいましょう!ゆづけ3年前人間のOLちゃんと、魔界から来た魔族くんのファンタジーラブストーリーみたいなものを妄想してる。OLちゃんは日本企業の社畜、魔族くんは魔界の企業の社畜をやってる。
魔族くんの仕事は人間の不幸パワーを集めること。それで人間界に来てたけど、ある日、残業徹夜あたりまえみたいな生活してるOLちゃんを見つける。明らかに不幸そうな雰囲気だったので、OLちゃんにくっついてれば楽に仕事できると思って魔族くんは企業の人間になりすまし、OLちゃんに近づく。でもOLちゃんと話したり一緒に仕事するうちにだんだん好きになって、ある時「仕事なんて放り出して駆け落ちしよう」って言う。でもOLちゃん(仕事を辞めると言う選択肢が既に眼中にない状態)に「何言ってるんですか」ってドン引きされて、それでもOLちゃんをなんとか自分のものにしたくて魔族くんは頑張る…みたいな…。
ゆづけさんのやる気に変化が起きました!