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フォローする カギョウ @Kagyonohito
うわあジャンルがランキング上位に入ってしまった。盛り上がるのは原作売上的にも喜ばしいが人の目に触れやすくなり若い子(推定)が増えるんだよなあ。遠い目。逃。苦しいよね食物語 cafe Mao RR(仮)ネタ出しワンクッションシブでジャンルがランキングに入るようになると、タグが感想文みたいので汚染されるから嫌じゃあ! ジャンル人口増加で色んな人増えたね…そっ離…悩むよねmgd72 バーヒュト(未満)
メモ帳あさってたら出てきた(存在忘れてた)シリーズ。2020年3月頃
【追加】後から本文に追加しようとしたらしき部品が末尾にくっついてた。

「そりゃ、俺はヴィータ体の品質を向上させるよう努めてはいるけども。かといって君という芸術家がそう褒めるようなもんでもないだろ」
「そんなことァねぇよ」
「そうかい? たとえば俺は目つきが鋭いし、瞳が明る過ぎて怖いって言われたことがあるけれど?」
「……そりゃあ誰に言われたんか、きいていいもんかね」
「ソロモンくんだよ。夜中にアジトですれ違ったとき、光の入り具合かオレの目が光ってびっくりしたんだってさ。フクロウとかタカみたいだって。目つきについてはいろんなところで」


俺が戦闘にも用いるスフィアのような。
「お前さんの髪の色、上りはじめたお月さんみてェに煌煌とした瞳の色、そこらの女より白くて肌の色。それぞれに好いなァと思う。」
「見た目だけじゃないんだぜ。お前さん頭と口が回るメギドなのに、ヴィータにしては隙が多いところァ面白い」
「隙、多いかい?」


それに、昔からヴァイガルドを旅しているけれど、ヴィータとは時間の流れの違う姿で何度も会える相手はいなかったのかもしれない。
レオラギ未満 ラギが学校入るまでを長々と
メモ帳をあさったら出てきた痕跡(存在忘れてた)
その日届いた黒い封筒によって、俺の人生は塗り替えられちまった。

夜も更け草原に静寂と生命が満ちるころ、ドヤ街を照らす無数のちらちらとした灯を背に、さらに奥まった『由緒正しい』無頼の街へ向かう細い背中がある。ラギー・プッチのいつものバイト帰りだった。ドヤ街にある大衆酒場で毎日、夕方の開店から閉店まで。明日は朝食用の営業にもシフトが入っているから、さっさと帰って寝るに限る。
谷は静まりきっている。
王宮を囲むように広がる都市部から遠く、古くは完全に分離していたのが、開発が進んで今や工業地区とその周辺のドヤ街に接している。とはいえ近づく者は少なく、若いのが肝試しに来るくらいしか部外者の出入りがない。切り立った岩壁に挟まれた細く小さな谷は月の光さえ遠く、その陰気で湿ったにおいは常に吹き続ける乾いた風も押し流せない。
昔から、ここはハイエナのナワバリだった。
明かりはひとつもない。ただ、いびつな陰の濃淡が奥へ奥へと蛇行しながら伸びている。それはラギーのごく薄青の瞳と嗅覚には、慣れ親しんだ地元の家並みに見える。
足音を立てないよう歩き抜けるとき、あちこちのバラック(イエ)からひそめた息やこちらをうかがう視線を感じる。大半は空腹で眠れていないやつら。のこのこやって来た馬鹿の身ぐるみを剥ごうと狙ったのや、なけなしの家財を突然の暴力から守らんと気を張っているのもいる。
そんないつも通り隣人たちには構わず、ラギーはあるバラックまで行くと、入り口の3重になった布の隙間へ体を滑り込ませた。
「たっだいまー、っと」
そのバラックは、外から見ると他と大して変わりないが、円錐の木組みで高くした天井のおかげで意外なほど広い空間があった。その中央で、いつもならとっくに寝ているはずの老婆が小さな油皿に火を灯して待っていた。
「え、ばあちゃん? なんで起きてんの? 油なんか使ってもったいない」
「おかえり。そこにいいからそこに座んな」
静かにね。と、今にも消え入りそうな声で祖母が言う。その耳があたりを警戒しているのを見て、ラギーはおとなしく傍の敷物に腰を下ろした。
数秒は無言だった。老婆は何かを躊躇しているように見えた。けれどラギーが耐えきれなくなる前に、彼女は懐から大きな黒いなにかを取り出した。
「なにそれ?」
「あんたにだよ」
「オレに?」
「手紙さ」
「手紙!」
手紙なんて初めて見た!
この谷ではそもそも読み書きできる方が少ない。若いのはまだ自分の名前くらいは書けるが、他人の名前を書いたりはできない。ドヤ街に行ったって、読み書き計算ができるのは半々くらいだろう。ラギーがこの谷のハイエナなのにバイト先で重宝されているのは、それができるからというのも大きかった。したがって生まれてこのかた手紙のやりとりなどあるはずもない。
受け取った黒く大きな封筒。しっとりとしているのにハリがある。中央には小さな灯を受けてきらめく金色のインクで「ラギー・プッチ殿」と書いてある。多分。装飾的な書体なので読みづらいのだ。
「どうしたんだよこれ」
「夕方、戸の内側に落ちてたよ」
「誰から? ってかほんと何なの?」
「いいから開けてみな」
「ばあちゃん中見た?」
「ああ」
「ずりー。オレになのに!」
「しっ。静かにしな」
裏返すと文字と同じ金色をした何かの塊がくっついていて、それはもう2つに割られていた。真ん中に鳥のような模様が押し込まれている。
中に入っていたのも、黒い紙だった。ぴたりと2つに折られた、これもまたとろけるような肌触りの紙。パカリと開くと、これまた金色のしゃらくさい文字が並んでいた。
『入学許可書
 ラギー・プッチ殿
 貴殿の魔法の才能を鑑み、ここに本学への入学を許可することをお知らせいたします。
 つきましては、◯月◯日◯時頃にお迎えに上がります。
 不明な点があればすぐにお尋ねください。
 共に魔法の才能を磨く日を楽しみにしております。
 
 ナイトレイブンカレッジ魔法士養成学校
 学園長 ディア・クロウリー
 ××××年×月×日』
眉根のしわがどんどん深くなる。最初は読みづらい文字をなんとか読もうとして。そして次第に信じられない内容に対して。
「………………ばあちゃん?」
「ん?」
「これ人違いじゃね? ミドルスクールにも行ってねえのに、聞いたこともねえ学校から、えーっと、入学許可書? なんか届くわけねえじゃん」
人違いにしてもこんな高価そうなモノをここに届けるなんておかしい。
たとえこれがペテンでも、スラムの奴はこんなものは作れないし、外の奴が貧乏なハイエナにこんな丁寧なペテンをしかける意味はない。
わけが分からない。
そう思いながら祖母に目を向けると、左手に持った手紙がぶるぶると震え始めるのでぎょっとする。咄嗟に手紙を投げ捨て、腰を下ろしていた敷物から飛びすさる。
むき出しの土の床に落ちた手紙は勝手に震え続けている。その震えに負けたかように、さっき読んだばかりの金文字がサラサラと粉状に崩れていく。
「やっぱこれアヤシーってばあちゃん!」
「静かに」
思わず歯を剥いて威嚇するラギーに対し、祖母は変わらず座ったまま、外の様子を耳だけでうかがっている。
金粉は震える紙の上で次第に幾筋もの線を作り、滑らかに整列して新しい文字を描いた。動きを止めた紙を拾って、灯にかざしてみる。それは先ほどとは違ってパソコンで打ち出したかような、ラギーにも読みやすいアルファベットだった。
『ナイトレイブンカレッジは、歴史と栄誉ある、世界に冠たる魔法士養成学校です。
 当校で学ぶに足る魔法士の素質を持つ若者すべてに許可書をお送りしています。
 私たちは才能ある者を来歴や貧富の差によって拒むことはありません。』
「はは、そりゃどーも……」
ご丁寧に読みやすくしてくれてありがとう。『すぐにお尋ねください』ってこういうことか。
さすがは魔法士養成学校。入学許可書は質問に答えてくれる魔法のお手紙!
「信じらんねえ〜。ま、いいや無視無視」
魔法の手紙を、きちんとたたみ直して封筒にしまう。堂々とラギーの名前が書いてあるものの、上質な素材に魔法のかかった手紙。これだけでも金のにおいがプンプンする。名前をうまく削れさえすれば、『歴史と栄誉ある』学校に行きたくてたまらない奴に売りつけて、たんまり稼ぐこともきっとできるに違いない。
得体はしれないものの、金づるが飛び込んできたようなものだ。体力も視力も落ちた祖母は、よその奴にこれを盗られないよう緊張していたのかもしれない。
「ね、ばあちゃん、遅くまで待たせてごめん。オレが預かっとくし心配ねえよ。油もったいねえし、朝バイトもすぐだし早く寝よ」
「それは本物さ」
「そう? だとしたら、オレってけっこう魔法イケてんのかな」
「ああ、だからお前はそこに行くんだよ。行って魔法士になるんだ」
ラギーは動きを止めて、ゆっくりと振り返った。祖母がこんなにはっきりと、長く喋るのは久々だった。揺れる灯を受け濃い陰影を全身に刻んだ祖母は、


周囲にはもちろん言わずにいたが、「ラギーがどこかに行くらしい」という噂はどこからともなく広がった。
あやふやな者は「都会に引っ越すんだって?」と言って「そんなに余裕があるなんて知らなかったよ、俺にも恵んでくれ」などと金をせびってきたり、「ついに身売りかい?」などと言って同情や嘲笑を向けてきたりした。


「そうかそうか、ナイトレイブンカレッジになあ」
と感心したように言ったのは3軒先の“ケータイ屋”のオヤジだった。(仕事を始めた頃はスマホじゃなくて「ケータイ」だったそうで、だから今でもケータイ屋と呼ばれている。)オヤジはゴミや盗品のスマホを露店で売って生計を立てていて、ラギーも昔、小遣い稼ぎに“商品”集めを手伝ったことがある。谷では比較的羽振りよく、外の情報にも明るい方だ。
昼ごろにやってきたケータイ屋は、持ち前のずうずうしさでラギーの祖母が混ぜていた薄い穀物スープの相伴にあずかり、そのまま居座ってラギーの噂について聞き出した。
「オヤジはあの学校のこと知ってんだ」
「ったりめえだバカ。世界で1番の魔法士学校で、この国の王子だって通ってんだぞ!」
「へえ〜」
そこでケータイ屋はおもむろに太い腕でヘッドロックをかけてくる。意図を察して大人しくされるがままになったラギーに、オヤジは声をひそめて言った。
「世界中のボンボンが呑気にやってんだ。いいモン拾ったら連絡しろよ。うまく売って金にしてやる」
「ちなみに何割?」
「お前が3、こっちが7だな」
「ありえねー。逆だろ」
「商品が違えば売り方も変わる。こっちも手間がかかるんだぜ。大マケにマケて5-5だ」
「まさか! ……オヤジが5、オレが3、残りでばあちゃん見てやってくれんならいーよ」
「……ケッ! オイ、とんだ孝行孫だぜ、ばーさん!」
乱暴に腕を解くと、餞別だ、とラギーのズボンの隙間にスマホをねじ込んでケータイ屋は出て行った。
ケータイ屋が取り引きを持ちかけてきたのはまたとない僥倖だった。本当に世話をしてくれるかは不明だ。7割取って何もしてくれないかもしれない。けれど、カネが絡まない約束よりもずっと信頼できる。
「ばーちゃん、オレ学校行ったらがんばるよ」
「ああ」

「そう、アンタが魔法士にね」
谷の狭い空がオレンジから紺に変わる頃、ひっそり訪ねてきたのは遠い親戚の“姉”だった。彼女の両親がいつの間にか家に居着かなくなっていたので、小さなときはラギーの家でまとめて祖母の世話になっていた。谷の長老たる祖母のもと、どこでどう血が繋がっているのかはよく知らないが、ラギーにとって彼女は親しい“姉”だった。
今は谷を出てドヤ街の借間からシティの方へ働きに出ている彼女との久しぶりの再会に、ラギーも祖母も喜んで招き入れた。彼女は果物とカラフルな刺繍糸を土産にしていた。
「確かに魔法、好きだったね」
「こーんなちっちぇえ頃の話だろ! しかもごっこ遊びじゃんか。誰だって子供の頃は魔法使いてえなーって、いちどは思うっしょ」
「でもアンタ、ちょっとだけ物を動かしたりできてたでしょ。そんで得意になってあたしのことも転ばして笑ってたくせに、よくゆーわ」
「そっかなー? 忘れちったなー?」
懐かしい話だ。
谷の子供が行くエレメンタリースクールは昼で解散になる。家の重要な労働力である子供を、長時間学校なんかにやっていられないからだ。それさえも通わない子供は多くいるなか、ラギーと姉は祖母に厳しく言われて毎日きちんと出席していた。おかげで今のラギーがいる。
そして学校が終わると学年関係なく混ざって遊んだ。“魔法使いごっこ”や“尻尾とり”は人気のゲームだった。
「よかったね、魔法士ならどこでだってまともな仕事ができる。ばあちゃんに楽させてやれるじゃん」
「まだ魔法士になれるって決まったわけじゃねえよ。養成学校に行くことになっただけで……」
「バカ。甘えてんじゃない。絶対に魔法士になるんだよ」
姉が真剣な目をして言う。
ばあちゃんだってそのためにアンタを学校なんかに行かすんでしょ。と言うと、そばで黙って繍をしていた祖母は、手を止めないまま大きくこっくりとうなずいて見せた。
「水商売のあたしなんかが谷の出世頭なんて。だからハイエナはいつまでも谷を出られないんだ。アンタ、絶対に魔法士になって、いっぱい稼いで、そこらへんの奴らみーんなを上から見下ろしてやんな!」
「姉ちゃん……」
わざわざ訪ねてきて、彼女が伝えたかったことはこれなのだろう。
シティの歓楽街で働く彼女は娼婦だ。店もはじめハイエナを雇うのは渋ったが、SM嬢だと売り出すことで“ハイエナごとき”に責められるのを喜ぶ数人の太客を捕まえることができた。客の好みによってはMの役にもなるし、他のプレイも応じている。
踏みつけながら見下(くだ)され、ムチとちょっとの金で痛めつけられるハイエナ(オモチャ)。彼女は以前ラギーにそう漏らしたことがある。
「きっとハイエナはアンタひとり。絶対に隙を見せちゃダメ。ケンカに勝てなくても、簡単に頭下げたり腹見せたりすんじゃないよ」
「わかってるよそれくらい」
「ほんとに分かってんの? アンタ細っこいから、アッという間に捻られて、裸に剥かれてマワされそ」
「はぁ? そんなん」
「ないとも言い切れないでしょーが。お育ちのいいゲスなんかいくらでもいんだから」
「げえー……」
ラギーも谷の外で働いているものの、せいぜいドヤ街から工業地帯までしか出ていかない。そこにいる人種は限られているから、世の“普通のニンゲン”のことは姉の方がよく知っているだろうと思われた。
もとから得体の知れなかったナイトレイブンカレッジが、その名のとおり夜の闇をまとっておどろおどろしくラギーの心に立ち上がってくる。
「オレやっぱ行きたくねえ……」
仕事があると言う彼女を、谷の端まで送ることになった。谷から見るドヤ街は光と音に満ちていて、楽しげで、つい最近まで自分があの中にいたことをラギーに思い起こさせた。
「じゃあね、がんばんなね」
「ん。よければ、時々ばあちゃん見にきてやって。チビたちも」
「はいはい。あ、言ってなかったけどイマカレけっこういいひとなんだ。続くように祈っといて」
「ねーちゃんが行き遅れませんよーに!」
「ラギーが掘られませんよーに!」
ymkr腐 R18 ちょっと獣姦要素ワンクッション悪役令嬢()モノ 冒頭“悪女”とはなんぞや?
これには往々にして二つの要素がある、と私は考える。

「ねえ、もうお耳になさって? アサイー家の奥様のこと……」

二つの要素、すなわち————権力と性。
権力がなければ、地位がなければ、そもそも語り継がれる事がない。往々にして、二つ名を冠するにはその存在が流布する必要がある。
仮に盗賊の親分をしている女Aがいたとして、果たして彼女を“悪女”と呼ぶだろうか? 大盗賊だったなら、ニュースになって多くの人に知られるかもしれない。盗賊とはいえ親分であるから、小さくとも権力≒地位はあると言える。ただし語感の問題かもしれないが、烈女とか女傑とかの方が似合いそうだ。
そこで女Aを“悪女”たらしめるのが——

「ええそうね、とても楽しいパーティーだった、と」

性だ。
女Aがその美貌や性のテクニックを武器に親分へと成り上がったとしたら? 子分の全員と関係し、目くるめく陶酔の日々を送っていたとしたら?

「まあ! またなの」
「お盛んですこと」
「……誰か、この中でもお呼ばれされた方がいらっしゃったり……?」
「キャッ」「まさか!」
「おほほ」「そんな」「ねえ」

それが嘘でも本当でもいいのだ。事実から脚色を加えた派手な尾鰭でもいい。その事件が歴史となった後に付け足された創作でもいい。
権力を持つ女は、性にも奔放とされる。
それが“悪女”なのだ。
なんの権力もない横丁のおばさんBがどんなに狡賢く、年増の魅力で近所の若者を食い散らかしていようが、“悪女”足りえないのではないか。
つまり何が言いたいかというと。

「ねえ、ハルさんいかがです? お噂とか?」
「いいえ、残念ながら……」

みなさま本当下世話なお話が大好きよね!!!
オメガバをスポーツモノに持って来られると、さすがにちょっとかわいそうになるんだよな。わかる、わかるよ……