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memu8/16 0:11よ、よし!なかなか受信しないカプのほうの話がやっと進み始めたぞ…………!
(解釈拗らせてないカプに限ってなかなか受信しない……)
やったぜ!Webオンリー時に投稿する用。
やっとできた……。



ずるい自分を止められない

ビリグレ

※色んな人にヤキモチ妬いたりしていくうちに、自分の気持ちに気がつくビリー。


 あれ?
 と、思った。
 俺は、グレイはアッシュパイセンのことが、とにかく怖い存在なんだと思っていたから。

『僕は……アッシュのことが、嫌いだ……』

 静かで、それでも強い言葉だった。
 きっと自分には、向けられることなんてないだろう。
 胸の辺りが不安というか、モヤモヤするのは……ふたりの過去がこうじゃなかったら良かったのにって思うからなんだろうけど……。
 なんか、それだけじゃないっていうか。
 心のどこかで、

「ビリーくん」

 優しくて、どこか甘さを感じる声に、呼ばれた。
 途端にビリーの胸は喜びに満ちていく。

「どうしたの? グレイ」
「昨日言ってたの、あのお店?」

 隣で歩くグレイは、新しく開店したスイーツショップへ目を向けた。
 少し離れたここからでも、店内が見える大きな窓。
 女の子が好きそうなファンシーな内装。

「ネ? 可愛いでしょ?」
「うん。ひとりで入るにはかなり勇気がいるくらい……」
「俺っちと一緒なら?」
「行ってみたい」

 花が咲くような、笑顔。
 一緒に行く時はきっと、もっとたくさん、彼のこれが見れるんだろう。
 それを想像すると心臓がとくとくと高鳴ってワクワクして、楽しみになる。
 けど、今の状況ではお預け。

「テメェら、パトロール中に集中欠いてんじゃねぇ」

 そう、今はお仕事中。
 合流したメンターのひとりであるアッシュが睨みを効かせてくる。
 ジェイは今日はオフ。
 だから三人でのパトロールだ。
 ジェイが不調の時がしばらくあったから、慣れているけど、やっぱりグレイの表情は強ばってしまうらしい。

「おい、ギーク」
「え、なに?」
「この間のサブスタンス、てめぇが捕まえただろ。司令が先の報告以外にも詳しく聞きたいらしい」
「……、研究部の人がじゃなくて?」
「俺が知るかよ。とにかく、パトロールが終わったら司令のとこに向かえ」
「分かった」

 少しハラハラしながら、ふたりの会話を聞いていた。
 アッシュパイセンに対して、グレイって実は少しぶっきらぼうな話し方になるんだな、というのをビリーは最近気づいた。
 それに、意外とちゃんと話し合えてることも。
 どこか遠慮が無い感じ、というか。
 アカデミーにいた頃。子どもだった、頃。苦くとも、確かに同じ時間を過ごしたんだ。そう、思えるような。

「……ムゥ」
「ビリーくん?」
「えっ」
「今日のパトロール後の夕飯、どうしようか」

 レストランで食べよう、と約束をしていた。

「ボスへの報告があるもんネ。予定変更して、おうちのリビングで一緒に食べヨ!」
「うん。それがいいね」

 また、控えめな優しい笑顔を向けてくれる。
 嬉しい。


 ◇◇◇


 エリオスタワー内にある談話スペースで、グレイ・リヴァースとおしゃべりしているのはビリー・ワイズ、ではなくDJことフェイス・ビームス。
 なのも、馴染みの光景になってきた。
 隣合って座り、スマホの画面を覗き込みながら距離の近いふたり。
 ビリーは、そんな姿を見つけて焦りのような気持ちに駆られた。
 ううう……。近い。近いヨォ〜ッ!
 フェイスはグレイに対して、まるで口説き落としにかかっているんじゃないかと思うような言動をする。
 ネガティブがちなグレイを気遣う、フェイスなりの接し方だと分かってはいるのだけれど。
 それにふたりには、共通点があるとビリーは感じている。
 交流することを実は頑張っている、という点だ。
 グレイはいじめが原因で、フェイスはその容姿や精神的にひねくれてしまったこともあって。学生時代は自発的に人と関わること、心を通わせることができていなかった。
 今、過去を取り戻そうとしているようには、ふたりを見ていて思わない。
 それでも、通づる何かがあるようで。
 やだな。
 そんな言葉が浮かんでしまう、自分が嫌だった。

「グ、レ、イ」

 スマホ画面に手が触れていないのを見計らって、声をかけ腕に抱きつく。

「ひょわっ? ビリーくんっ?」
「うわ」
「ふたりとも、すっごく夢中になってたネ」

 DJに「うわ」って、言われたコトは突っ込まないでおこ。

「今、上手くポイントを稼げたところなんだ」
「うん。グレイのお陰だね」
「フェイスくんが、コツ掴むの上手いからだよ」

 嬉しそうに照れて、頬を染めるグレイに、やめて、と叫びそうになった。
 そんなことを言う権利、自分には無いって分かってる。
 あー……。今の俺、思考回路が嫌なヤツだ。

「…………。そろそろ部屋に帰るよ。ありがとね、グレイ」

 フェイスと目が合う。
 ため息を吐かれた。

「エ〜ッ!? ナニそのため息!」
「ちょっと、ここに来て絡んで来ないでよ」
「DJ冷たい!」

 とにかくもう行くから、とDJビームスは去ってしまった。
 グレイとふたりきりになる。
 今更抱きついた腕を、どうしようか悩み出す。
 なんかドキドキしてきちゃった。

「ビリーくんも、イベント進めてるんだよね?」

 グレイがスマホの画面を見せてくれる。
 ハイスコアを叩き出している数字。

「アイテムの回収は一通りできたヨ〜♪」

 そこから、イベントのストーリーはどうだったとか、この編成が良かったとかの話題にたる。ひとしきり話し終えると、自分たちも部屋に戻ろうか、ということになった。
 さすがに、腕を離す。

「ねぇ、グレイ」
「うん?」
「オイラにくっつかれるの、嫌だったりしない?」
「えっ、嫌じゃないよ。綺麗好きなビリーくんが不快に思わないんだな……ってほっとするし。友だちとのスキンシップってこういうことなのかな、って嬉しくなるし。あれ、へ変なこと言っちゃったっ?」
「ううん。……よかったぁ」

 そうか、嬉しいのか。
 顔がちょっと、にやける。
 けれど少しだけ、欲張りな感情が膨れ上がる。
 ねぇ、俺みたいに『どきどき』したりは、しない?


 ◇◇◇


 最近、さすがに。
 あれ?
 と、ビリーは思うようになった。
 『友だち』に、グレイに関わる人が増えていくことに、こんなに不安を感じるなんて。
 俺って実は心が狭いのかな。
 広大ではないとは思ってるけど。

「はわぁ……可愛い。美味しそう」

 目の前のカップケーキに、琥珀色の瞳がきらきらと輝く。
 一緒に行こう、と約束していたスイーツショップにオフを合わせて訪れていた。
 飲食スペースの席に、隣合って座り、テーブルにはグレイのカップケーキと、ビリーのコットンキャンディーが乗ったケーキが並ぶ。

「ビリーくん、ケーキと一緒にビリーくんを撮っていい?」
「え?」
「落ち込んだ時とかに見返したら、元気が出るなって思って……っ、あ」

 さっきまで弾んだ声でしゃべっていたのに、途端に我に返りグレイは顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。

「ご、ごめん……今めちゃくちゃ気持ち悪いこと、」
「ドコが〜っ? ボクちんむしろ嬉しいし! ホラ、撮って!」

 顔を傾けてケーキと撮りやすいようにポーズをとる。
 戸惑いがちにグレイが顔を上げた。
 上目遣いに、なんとも言えない気持ちになる。

「……っ。ネ? グレイ?」
「うんっ。ありがとう、ビリーくん!」
「撮り終わったら、交代でオイラがグレイを撮るネ♡」
「ほぇっ?」

 撮影と、ケーキを食べ終えて、雑談を楽しむ。
 ビリーたちのいる席は、ガラス窓の間近だ。人通りがよく見える。

「あれ? ウィルくんだ」

 グレイの言葉につられて窓に視線を向けると、ウィル・スプラウトもこちらを見ている。
 笑顔で『そっちに行っていい?』的な口パクとジェスチャー。
 グレイと一度、顔を見合わせてから『いいよ』の意味をこめて手を振る。

「………………。」
「ウィルくんもここ、気になってたんだね」
「うん。何頼むのカナ〜?」

 ウィルがやって来た。

「グレイさん、ビリーくん」
「ウィルソン氏〜、オイラの隣にドウゾ!」
「ありがとう。アキラやレンを誘うにはさすがに戸惑うお店だから、ふたりの姿を見たらすごく安心しちゃった……」
「女の子が多いよね、やっぱり」

 甘党ヒーロー御用達、とかになったらさらに女性客が増えそうだ。
 先程から、ちらちらとこちらを見ている視線を感じる。

「ふたりは何を頼みました? サイトのメニューを見てても迷っちゃって」
「小豆とか白玉使った和風のもあるヨ」
「う〜ん、やっぱり最初はそれにしようかなぁ」
「僕、もうひとつ何か頼もうかな。ウィルくんが食べるの見てたら、食べたくなっちゃうと思うから……」
「俺っちもそうしよ!」
「ふふ。じゃあ、俺がまとめて注文してきちゃいます」

 ビリーの胸中はずっと、ぐるぐるしていた。
 俺って最低。
 ウィルの姿を見た途端に『邪魔しないで』と思ってしまった。
 ゴーグルを身につけているし、表情には出ていないはず。
 上手く……取り繕えて、いたはず。
 けど、そういうことじゃなくて。
 エリオスタワーに着くまで、着いて自分の部屋に帰ってきてからも、ずっとモヤモヤしていた。
 今は着替えてからハンモックに寝そべって、なんとなくスマホをいじっている。グレイはトレーニングをしに行ったようだ。

「ハァ〜……ッ」

 心の中で『ウィルソン氏、ごめんね』と、謝る。
 本当に最近、自分はどうしちゃったんだろう。

「恋人同士で、デートしてたワケじゃないんだから……」

 友だち同士で遊びに行って、知り合いと偶然合流できた。
 それだけ。
 グレイだって、嬉しそうにしてた。
 なんか、それも

「え……」

 あれ?
 自分はさっき、なんて呟いた?
 確か……『恋人同士』って、『デート』……って。

「俺、デートのつもりだったんだ……」

 全然、その自覚は無かった。けど納得がいく。
 グレイを独り占めしたくなるような、この感情にも。
 盗られたくない。誰のものでも無いのに。
 グレイが笑顔を向ける人たちから。
 彼と不仲のアッシュにだって。
 出会いが、関わり方が、違ったらなんて、ありもしないことを考えてしまうのは。

「グレイのこと、好き……なんだ」

 思わず「うわぁ」と呻き声が出て恥ずかしくなってしまう。
 いったい……、いつから?
 というか、最近のグレイに対する自分の言動なんて、かなりあからさまだったような?

「え、え、……どうしよう」

 グレイが部屋に戻ってきちゃったら、平静を装う自信がない。
 だからってゴーグルを付けることなんてできない。
 もう、それが当たり前じゃない。

「!」

 シュッ、とドアの開く音がする。

「うわっ!?」
「えっ!? びっ、ビリーくんッ!?」

 ハンモックから落ちてしまった。
 グレイが駆け寄って来る。

「いたい……」
「どこか怪我してないっ?」
「だいじょうぶ」

 見上げる。
 心配そうな顔が目の前に、ある。

「グレイは俺のこと、どのくらい好き?」

 その言葉は無意識に零れ落ちていた。

「あ、」
「え?」
「ごめっ今のわすれ」
「どのくらい…………は、難しいけど、ビリーくんの好きなところなら、いっぱいあるよ」

 え?

「いつも元気で明るいところ、色んなことを知ってて教えてくれるところ、周りをよく見て気遣えるところ、えっと、ちょっと悪戯っ子なところ、お父さん想いなところ、」
「ぐ、ぐれい……」
「訓練や戦闘の時に励まして気分を上げようとしてくれるところ、それから……僕にかけてくれる言葉や声がや優しいところ、ビリーくんの笑顔。見るだけでね、嬉しくて元気になるんだ」
「…………っ」

 はにかむ、表情。
 しかしすぐにハッとする。いつものネガティブだ。
 だからすかさず口を開いた。

「うれしい……! すっごく、うれしい」
「ビリーくん」
「俺も、グレイの好きなところ……。いっぱいあるよ。今みたいに、人の良いところをたくさん見つけられるところ、努力家なところ、説明が分かりやすいところ、片付け苦手でも頑張ってるところ、」

 たくさん、たくさん、ある。
 たった今だって……、溢れてる。

「手先が器用なところデショ、あとね、声。優しくて、呼ばれるだけで……嬉しくなるんだよ」

 しばし、見つめ合う。

「て、照れちゃうね、なんか」
「えへへ。そうだね」
「ビリーくん、何か……あったの? 今日、ちょっと元気がない気がして」
「んと、その……」

 グローブを、外す。
 汚いものに触れない為に身に付けているモノで、グレイに触れたくないと思ったから。
 座り込んだまま、グレイの頬へ手を伸ばす。

「グレイが好き」

 瞬く瞳に訴えかけるように、続ける。

「キスがしたいくらい、グレイが好き」
「え……」
「それについさっき気がついて、怖くなってたんだ」

 戸惑いと紅潮するグレイの頬。
 拒絶されたらどうしよう、という気持ちもあるのに。
 グレイが俺を嫌いになんて、なったりしない。
 という確信もあった。

「嫌……?」
「そんなわけない! けど、」

 混乱する表情を見守る。

「ビリーくんは、大事な、大事な……友だち、で……。え? きす? それだけ特別、ってこと?」
「そうだよ。特別」
「僕、ビリーくんの…………、特別になっていいの?」

 予想外の返しに、ずるい、と思ってしまった。
 グレイってほんと、良い意味で裏切るなぁ。

「なって、俺のトクベツに」
「っ、」
「いきなりびっくりさせて、ごめん」
「ビリーく」
「けど、気づいちゃったら止められない」

 触れた頬を撫でて、後頭部まで手を伸ばし、引き寄せる。
 純粋な友情の好意が、恋慕に変わってくれるチャンスは今だ。
 逃したくない。
 だって、俺はずるいから。
 グレイの気持ちの変化をゆっくりなんて、待っていられない。


 おわり。
これ好き! 好きすぎる!
頑張って!
応援してる!
待っている!いつまでも!
やっちゃいましょう!
大丈夫......!
そういうときもある!
行ける気がする!
落ち着けっ!
いつもありがとう!
きっとうまくいく!
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負けないで!
一緒に頑張ろう!
後悔させてやろうよ!
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ありがとう、これで今日も生きていける
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