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tama1230515
2/10 10:30
#ひふ幻
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#ひふ幻
#ヒプマイ
うまくあげられなくてごめんなさい🙇♂️
はしりがき
2/10 10:30
一週間後に死ぬ薬を、手に入れた。
どうしようか迷った挙句思いついたのはとても酷いことで、多分独歩に知られたら殴られて止められただろうし、寂雷先生がいたらこんこんと叱ってくれたろう。でもちょうど運悪く独歩ちんはその場に居らず、寂雷先生も居らず俺っちの自死を止めてくれる人は誰もいなかった。
それがどれだけ好きな人を傷つける行為になるのか、わかっていても、衝動は止まらなかった。
「夢野センセー、生きてるー?」
「死んでるように見えるなら眼科に行ってくださいな。小生はそこまで暇じゃありませんので」
おー、生きてる生きてる。修羅場明けらしい夢野幻太郎の家に突撃すると、散らかった部屋の真ん中で夢野大先生がくたばっていた。いや、息してるけど。本は山積み、各所で雪崩を起こしてる状態。くしゃくしゃに丸めた紙が散乱してるから拾うのに一苦労だろう。一見して小綺麗に見えるけれど、あの様子だと何日かは風呂にも入ってないしろくに飯も食ってないだろうことは明白だった。なぜわかるかって、毎日のように俺っちがこの人に連絡を入れていたからだ。気まぐれに帰ってくる返信の内容から推し測って、だんだん精神と生活が荒んでいったのは明白だった。それでも締め切りが明けるまでは訪れるのを我慢した。来たら烈火の如く叱られるからだ。邪魔だ帰れクソホストと罵られたことは数知れない。あの儚げな顔からクソホストという単語が飛び出るとはなかなかに想像がつかなかった。でも聞いたものは聞いたのだ。
(飯と風呂とどっちが先かなー……)
上がりまーっすっすと断って上がり込むと、あ、こら上がるな帰れ変態と罵声が早速来た。元気で何より。俺っち家に上がっただけで変態なん? なんで?
「ちゃんと食材も用意してお邪魔して手土産のプリンも買ってきたのにちょっとひどくねぇ?」
「お前にそういうことを求めた覚えは一切ない、帰れ」
「マジレスウケる! とりまプリンでも食ってて、胃に優しーいおじや作るから!」
こういうことをするのは初めてじゃない。締め切り明けに押しかけて、食事を作り部屋を掃除し、センセを風呂に押し込む。そこまでがとりあえずのワンセット。料理の方は自分でも自信があるし、実際夢野先生に食べてもらった時キラッキラと目が輝いたから美味しかったんだと思う。
「……あなたプリンまで作れるんですか」
「んや、それは買ってきたやーつ!」
「……」
「作ってきた方がよかった? 次来る時はプリン作って来るな」
「そんなこと誰も言ってないでしょう!」
だって、声が、顔が、目が、言ってるじゃん。心の中で思って、でも口をつぐむ。言ってしまったら夢野センセのご機嫌が傾いてしまうことは明白だから。それから、さっきみたいに可愛いことを言ってくれなくなるだろうから。
今日はどうしても、一緒に食事の席につきたかった。
(今日から一週間、かあ)
おじやを手早く作って食卓に持っていこうと思ったが、肝心の居間が荒れに荒れていた。食事ができる程度に片付け、台拭きで食卓を綺麗に拭きなおしてからおじやをよそった丼を夢野センセの前に置く。大きめのどんぶりで、結構並々によそった。
「いただきます」
「はいはい、召し上がれ〜」
黙々と食べていく夢野先生の薄い身体のどこにおじやが収まって居るのかと聞きたくなるほど、するすると食べていくから見ているこっちも気持ちが良かった。どんぶり一杯はあっという間にぺろりと完食してしまって、お腹をさすっている夢野センセが可愛らしい。
「足りた?」
「まさか」
「デスヨネー」
夢野センセは意外に食べる。おじやはただでさえ消化がいいから食べたくなってしまう気持ちもあるんだろうが、それでもよく食べるなと思うくらいには食べる。同じ量をよそって渡すと、夢野センセがやはりさらさらとおじやを胃の中に収めていく。
それを見ながら、俺っちはコーヒーもらうね、と断ってキッチンでコーヒーを淹れた。そこに、薬を混ぜ込む。自分で飲むものに毒物を混ぜるという意味のわからなさに混乱しかけたが、もう決めたことだったと思えば冷静になれた。
あと一週間で、自分は死ぬんだ。
寂雷先生に見つかったら、すごく叱られそうだなあと思いながら、居間に戻る。
夢野センセはどう思うだろうと、ずっと考えて、けど煩い訪問者がいなくなることを喜ぶということしか思いつかなくて、それが悲しかった。
「あまりカフェインは摂らないあなたが、コーヒーなんて珍しいですね」
「たまにはね」
あと一週間したら、俺っち死ぬから、よろしく。夢野センセ。
飲み下したコーヒーは、ひどく甘い味がした。
「一二三! お前店辞めてきたってどうしたんだ!?」
「ん? ああ、ぼちぼち充電期間に入ろうかなーって」
「あ、ああそういう……? オーナーさん寂しがってたぞ……」
「ああ、また連絡しとく! サンキュ独歩ちん」
帰宅して早々に独歩に掴み掛かられて驚いたが、色々なところから独歩にあれこれと質問が入っているらしかった。それは織り込み済みだが、独歩がこんなに慌てるとは思わなかった。
(一言言えよ、くらいのスルーだと思ってたんだけどなあ、)
寂雷先生も心配なさっていたぞ。顔を出しに行くから都合つけておけ。言われて、いつ? と尋ねてみた。明日の夜の予定だそうだった。日中じゃなくて良かった。日中は夢野センセのところに行きたい。
なんで行きたいかは、もうわかってる。なんでこんなに世話を焼いてるのかももうわかってる。あーあ、よりにもよってなんであの人好きになるかなあ俺っち。
後悔しても遅いし、嫌だって思おうが心が求めてしまった以上そう簡単に気持ちは切り替わらない。
だから、もうこれ以上好きになる前に。
だから、いつか夢野センセが誰かのものになる前に。
あの人に手酷い傷痕を残して、さっさと人生という名の舞台から退場しよう。
「あ、そーだ。プリン作らなきゃ」
「……一二三、甘いもの好きじゃなかっただろ」
「んにゃ、夢野センセのご要望で」
「……お前早く告れよ」
できたら苦労しねえよ。ばか。
ベーっと舌を出し、作業に取りかかる。
調理の邪魔になるから普段使いしている指輪はポケットの中に全て閉まった。それから、手をぐ、ぱ、開閉してみる。
薬が効いてきたら末端から変わってくると聞いたが、流石に今日飲んですぐは反応はないのかな。
ジリリリリリ、という音で目が覚めた。うたた寝していたらしい。何時だと思ったら、23時だった。微妙な時間だが、明日に響くから寝ようかなと思い伸びをする。すると、ジリリリリという音がまたした。
なんの事はない。電話だ。
この音に設定してあるのは、夢野センセだけである。
「はいはーい、あなたのひ、ふ、み、ん、でーすっす!」
「……開口一番不愉快ですね」
「夜更けに電話かけてきた人に言われたかねーなあ」
「……」
「どうしたん?」
押し黙る夢野センセに、極力優しく問いかける。
だって、残りのわずかな時間は全てこの人に使いたかったし、優しくしたかった。
酷い理由で死のうとしているから、せめて俺っちが生きてるうちは心が軽くなるようにしてあげたいと。
「……プリンは、作りましたか」
「ん? ああ、できてるよん」
「食べたいです」
「にゃはは、明日にでも持っていくって」
「今食べたいです」
笑って流そうとして、失敗した。少しでも、欠片でも、夜中に会いたいとか思われてると考えていいのかどうか。いやでも行ってすぐにプリンだけ受け取って帰される可能性も。
いや、でも、うーん。……あー、女々しいな、持ってきゃいいんだ。渡してやったら満足するんだったら、渡してやりゃいいじゃん。
なんとか自分に言い聞かせて、部屋から出る。少しひんやりとした気がしたから、薄手のパーカーを羽織って、マスクで顔をしっかりと隠した。不審者みたいだけど不審者じゃねぇよっていう。ジャケットを持っていってもいいのだけれど、ジゴロの俺っちが夢野センセ相手に何をするかわからないのでどうにもこうにも、不安があった。変な真似したり、変なこと言ったりして出禁になったら嫌だから。
(あー俺っちってば健気―)
辿り着いたシブヤの外れの古民家に取り付けられたインターホンを鳴らす。
程なくして、パタパタと音がした。
「早かったですね」
「車で来たかんね」
「チッ、無駄にハイスペックなの腹立たしいです」
「車の運転はハイスペ関係なくね? 夢野センセだって免許持ってるくせに」
「あなたのその顔でそういうことをされるから腹が立つんですよ」
「何なん、生理二日目?」
「殺しますよ」
「殺意高めでまじウケる〜」
冷やして持ってきたプリンを差し出すと夢野センセの目がキラキラと輝いた。子供が宝物を見つけた時の顔だと思った。
「食べていいですか?」
「どーぞどーぞ」
「……?」
「どーかした?」
プリンの箱を受け取ろうとした夢野センセが、ふと固まった。
なんだろう、プリンどこかおかしいところあったかな。普通にちゃんとできたと思うんだけど。一個だけ独歩ちんに試食頼んだけど、美味しいって言ってたし。
尋ねても反応がなくて困る。もう一度、どうかした? と聞いてみた。
「外、そんなに寒かったですか?」
「へ?」
「いつもあなたの手はとてもあたたかいのに。今は冷えているので……」
薬の効果が、ないわけじゃなかったとしたら。血行不良から表れるとしたら。
夢野センセにも簡単にバレる範囲から効果が出てくることも考えておけば良かったと、浅慮な自分を呪った。
でも、もう、飲んでしまったから。
手に入れた薬、全部を。
「あー車の冷房キツすぎたかも? 気を付ける」
「……、まあ、お茶くらいは小生が淹れましょう」
苦し紛れの嘘は、嘘のエキスパートには通用しなかったのかもしれないけれど練りに練った嘘だけはどうか。
(俺っちの自己満だから、)
夢野センセは知らなくていい。
片恋を抱えて死んでいくから、最後の一週間だけ夢が見たい。
Do you love me?
20210701 R
Copyright © 2021 【R】 Allright Reserved.
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