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#人狼
もちむぎえだまめ3年前吸血鬼と人狼が酒入りチョコで酔っ払うほのぼのした感じのやつ
過去にAIのべりすと使って書いたやつだけどあんまりそれが活かされてない(中盤辺りで微妙に出てくる地の文くらいかも)。
男性同士で好きあってるからBL→女性向けに設定しておいたけど女性向け…なのか…?
「伯爵、伯爵、伯爵♪」
尻尾をふりふりさせながら、アルトがすりすり甘えてくる。
……チョコレートに含まれていた洋酒が、まさかこれほど効くとは思わなかった。
「んへへー、すきー」
でろでろのどろっどろ。普段からして甘えん坊だが、今日は輪をかけてべったりだ。なんかチョコレートソースの妖精とかになってしまったのかもしれない。かわいいな。
「くんくん……。あ! 伯爵、酔っぱらってるー」
「そんなわけふにゃふにゃふにゃ」
あ、いかん、ダメだ、私もダメだこれ。身体に力が入らないぞ。完全にチョコ食いすぎたなこれ。時既におすし、違う、遅し。遅しだ。
「ふにゃー」
「んふふ、ふにゃーだって。かわいー、ちゅーしちゃお」
やばい、ちゅーされた。すき。もっとしてほし……じゃない、いかんいかん、理性、しっかりしろ。
「わ……伯爵、顔まっか……大丈夫?」
「民間伝承の吸血鬼はな……しばしば顔が赤いらしいぞ……」
「ほ、ほんとに大丈夫?」
「なんか気合でどうにかする」
「気合で……?」
「見てろよ、……いたいのいたいのー、とんでけー」
「伯爵それぶつけたときのおまじないだよ」
魔力にのせてアルコールをびゅんってやると、見事紅茶入りのポットに命中した。
……だいぶ意識がはっきりしてきた。力も少し戻ったようだ。
「……アルト、水を持ってくる」
「――その必要はございません」
突如として現れる黒い影。
何奴、と動きを止めてもいいのだが――。
「どうも、神出鬼没な有能執事です♪ ……伯爵様、お水をお持ちしました。アルト様もどうぞ」
「助かる」
「あ、ありがとうございますっ」
手渡されたグラスの水を飲み干す。
「……ところで、何故扉から入ってこない?」
「急を要する自体でしたので。伯爵様、そのチョコレート……あ、半分以上食べちゃいましたね」
案の定、といった顔。
「駄目ですよ? いくら美味しくても洋酒入りは、気付いた時点で自重してください。ほらほら……伯爵様、お酒弱いんですから。ね?」
小さな子供を嗜めるような口調で、執事が苦言を呈してくる。……柔らかい口調ながら、屋敷の主人に物怖じせず注意できるのは大したものだと感心する。
「ところで――執事、貴様いつから見張っていた?」
「ふふ、さてさて……どうでしょう♪」
そう言って意味深に笑う。……本当に大した奴だ。
「アルト様は大丈夫ですか? ふらふらしません? 一応、アルコールを分解しやすくするお薬を溶かしてはいたのですが……」
「うん、大丈夫……です! ……お水、ちょっとおもしろい味がしました」
「ふふ、薬草の風味ですね。面白い味、と思えるうちは大丈夫です。……でもでも伯爵様みたいに、飲み慣れちゃ駄目ですよ?」
執事が悪戯っぽく笑う。
アルトは首を傾げているが……恥ずかしいので、意味するところは黙っておくことにした。
「……さてさて、そろそろ私はドロンさせていただきますね」
「ありがとう。……正直助かった」
「ありがとうございました!」
「いえいえ。ではでは……お二人とも、素敵な夜をお過ごしください♪」
ばちんとウインクした瞬間、執事が掻き消える。
「相変わらず、見事なものだ」
「わぁ……」
アルトが目を輝かせて呟く。
「……アルト、あれが忍者というやつだ」
これが冗談でないのだから意味がわからない。吸血鬼の眷属にして有能執事、おまけに腕の立つ忍(シノビ)でもあり……。
「すごいね。オレ、忍者見たのはじめて」
「……普通はまず見かけないんだがな」


***

伯爵:
デレツンな吸血鬼の男性。中性的な色白美人。
アルトのことが大好き。

アルト:
素直な人狼のおとこのこ。小柄で可愛くいぬみみしっぽ。
伯爵のことが大好き!

執事:
伯爵のお屋敷に勤める男性。
正体不明で神出鬼没、余裕たっぷりに怪しく微笑むスペック過剰なただの良い人。
作外的にはスターシステム的な人物。
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