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蛙井ソーダ
3/11 23:13
#二次創作
#草鈴
ぐうすや寝てたり夢の中の話だったりする草鈴の掌編を書きたい
ある程度書き溜めたらまとめたいなって思ったり思わなかったり
はしりがき
3/11 23:16
『砂の上の足跡』という印象深い詩のことを今日思い出したので。
---
夢を見た。
夢の中で草太は、三本足の子供用椅子になっていた。
要石の呪いは解けて元の人間の身になったのに、何故また椅子になっているのかと一瞬疑問に思いはしたが、これは夢の中なのだから椅子の姿に戻ることもあるだろうと勝手に納得した。
そしてそれよりも、草太には今とても重要なことがあった。――泣きじゃくる幼い鈴芽を、椅子に乗せているのだ。
そこはいつかの辺土のような、白い砂浜の波打ち際だった。
幼い鈴芽と草太以外に人もなく物もなく、どこまでも続く砂の上を幼い鈴芽を乗せて椅子姿の草太は歩いていた。
ルミの子供たち以外に椅子に乗せて歩いた覚えはなく、ましてや幼い鈴芽を乗せることなどあり得ないことなのだ。それでも、そんなことなど草太にとっては些細なことだった。幼い鈴芽を乗せて、この道を進まなければならない。何故進まなければならないのかも分からない。しかし、進まなければならないという使命感だけが、今の草太の心を占めていた。
椅子の上に完全に座り込んでしまっている幼い鈴芽を落とさないように、慎重にバランスを保ちながら歩を進める。砂の上には、椅子姿の草太が残した三本足の椅子の足跡がどこまでも長く続いていた。
*
次に気が付いた時、草太は人間の身体に戻っていた。
先ほどまでと同じ波打ち際で、草太は一人、立ち尽くしていた。後ろを振り向けば、先ほどまで伸びていたはずの小さな椅子の足跡はどこにもなくて、大人になった草太の一人分の足跡だけがそこにあった。
一人きりで先に進む気になれず、小さく息をついて海を見る。穏やかに寄せては返すさざ波を見ているうちに、草太は今が鈴芽と夫婦になって初めて迎えた夜であることを思い出した。なぜ自分は、初夜にこんな夢を見ているのだろうか。疑問は尽きないが、夢から覚める気配もなかった。
そうしている内に、草太の後方からさくさくと砂を踏みしめる音が聞こえ、追いついた誰かが腕を軽く二度叩く。
「おまたせ、草太さん」
「――鈴芽さん」
誰か、が誰なのか、草太は振り向く前から分かっていた。そこにいたのは高校二年生の時の鈴芽だった。
今はもう立派な大人の女性になった鈴芽が、草太と出会った少女時代の風貌で、笑って草太を見上げていた。そこで草太は、自分はこの場所で鈴芽が追いかけてくるのを待っていたのだと気づいた。
「いこ、草太さん」
「ああ」
そして、当然のように二人で波打ち際をゆっくりと歩く。
大きな草太の足跡と、小さな鈴芽の足跡と。二人分の足跡をどこまでも長く伸ばしながら、草太は鈴芽と初めて出会った日のことを思い返していた。
*
次に意識がはっきりした時、草太はまた三本足の子供用椅子になっていた。
まだ草太は夢の中にいて、しかし今度は自分が鈴芽に抱えられたまま波打ち際を歩いていた。
「あ、草太さん起きた?」
「――寝てたのか、俺」
あの旅の中で千果から貰った洋服姿の鈴芽が、椅子姿の草太を抱えて歩いていた。鈴芽の腕の中で軽く身を捻って後方を振り向けば、そこには鈴芽一人分の小さな足跡が長く続いていた。
そこで草太は、椅子に身を変えられた時の恐怖や心細さを思い出した。人の姿から離れ異形になってしまった自分、要石の役割まで移されてしまった自分。――生きたいと願いながらも一度は要石になってしまった、あの瞬間を。
物言わずじっと黙り込む草太に、鈴芽はそっと椅子の座面を擦った。
「大丈夫だよ、草太さん。草太さんの心は、ここにちゃんとあるよ」
「……ありがとう、鈴芽さん」
果ての見えない波打ち際、椅子姿の草太を抱えたまま、砂の上に一人分の足跡を残してどこまでも鈴芽が歩いてゆく。
不意に鈴芽が草太に顔を近づけて、椅子の背面、後頭部の辺りに小さく口づけを落とした気配がした。
*
後頭部の辺りに口づけをされたと思った瞬間、草太は人の身に戻っていることに気が付いた。
相変わらず夢の中の波打ち際で、目の前には瞳を閉じた鈴芽の姿があった。――唇に感じる柔らかい感触を、草太は知っている。いつもの鈴芽との口づけの感覚だった。
「――ん」
緩く離してしまった唇の感触を追いかけて、もう一度鈴芽に口づけを落とす。
小さく声を上げて受け止めた鈴芽は、草太の知っている通り、大人の女性の姿に戻っていた。
「鈴芽さん」
「ん?」
「俺たちは今日、夫婦になったんだよな?」
「そうだよ。やだ、もう忘れちゃったの?」
「忘れるわけがないだろ」
くすくすと口に手を当てて笑う鈴芽の左手の薬指に輝く白金を見て、草太は自分の左手を掲げて同じ色が薬指に光るのを確かめた。
そうして一つ頷いて、草太は後ろを振り返った。
砂の上には、これまで草太が歩んできた全ての足跡が見えた。
時に三本足の椅子の足跡だけが残り、時に二人分の足跡が並び、時に鈴芽一人の足跡が続き、そして今、また二人分の足跡が伸びている。
草太と鈴芽、一人分だけの足跡が続く場所がちらほらと見えるが、それが本当に一人で歩いている訳ではないのだということを、今の草太はよくわかっていた。――互いが互いを抱え合いながら、今日この時まで歩んできたのだ。
「――行こうか、鈴芽さん」
「うん」
そして今、目前に広がるまっさらな砂の上を、鈴芽と手を繋いで二人で歩いていく。
どこまでも、どこまでも真っ直ぐに――そして、ようやくそこで目が覚めた。
*
窓から入る陽の光の眩しさに、目が覚める。
二人で並んで眠ったベッドの上、鈴芽が少しだけ身を乗り出してベッドの頭上にあるカーテンを開けているのを、草太はぼんやりと目だけで追う。
草太の視線に気づいた鈴芽が草太に微笑みかけた。
「おはよう、草太さん」
「――――」
「――草太さん、泣いてるの?」
身を起こした鈴芽を無言で見上げる草太に、鈴芽が心配そうな表情で草太の目元を拭う。
そうされて初めて、草太は自分が泣いていることに気が付いた。
「鈴芽さん、あのね」
「うん」
「夢を、見たんだ」
「夢?」
「そう、とても良い夢。――これまでも、これからも。君とずっと一緒に人生を歩いていく夢だった」
(砂上のあしあと)
M.F.P.,Footprints in the Sand,1964.
これ好き! 好きすぎる!
はしりがき
5/21 23:35
ただひたすら草太のモノローグが続くやつ
夢の中の出来事ってある種のタイムリープとか逆行モノ感ある
---
夢を見た。
夢の中で、草太は新幹線の車内にいた。これが夢だと気付いたのは、隣の窓側の席に座る鈴芽が、猫になって逃げたダイジンを追いかけて旅したあの時と、まったく同じ服装をしていたからだ。今の草太が良く知る鈴芽は、もう大学に進学し上京してしばらく経っているのに。
草太の隣に座る鈴芽は、旅の途中で千果からもらった洋服に身を包み、くうすうと健やかな寝息を立てている。草太はあの時まだ椅子の身で、眠る鈴芽に抱きしめられていた筈だった。しかし草太の隣で眠る鈴芽の胸元に、子供用椅子の姿は見当たらない。その代わり、鈴芽は草太自身の片腕を両の手で握りしめるようにして眠っていた。
よくよく寝ている夢の中の鈴芽に片腕を差し出したまま、草太は鈴芽の顔を見詰め物思いに耽る。――これから先、東京で何が起きるのか。夢の中の草太は答えを既に知っている。
鈴芽が着ている千果からもらった洋服は、すぐに駄目になってしまうのだ。実際に草太がそれを見ることは終ぞなかったが、後に羊朗からその時の鈴芽の様子を聞いていた。鈴芽には東京の空の上で一人、辛い決断をさせてしまう。そして要石の役目を移されてしまった草太を助けるために、常世の中に向かうのだ。この先の旅路は、あまりにも辛く厳しい。
――今ここで鈴芽を起こして家に帰してしまうことだって、今のお前には出来るだろうと、草太の脳裏で草太自身の囁く声がした。鈴芽を起こして、理由はわからないが無事に元の姿に戻れたから、君は家に帰って大丈夫だよと言ってしまえばいい。ここまでありがとうとにこやかに笑って、それで鈴芽を帰すのだ。そうすれば鈴芽は、この先の道行で辛い思いをしなくて済む。草太が教採の二次試験に間に合わなかったことを知ることもないし、自責の念に囚われることもない。助けたい一心で草太に着いてきたのに、要石になった草太をミミズに刺さなくてはならなくなる、そんな惨い決断を迫らなくて良い。あの燃え盛る常世の中に、危険を冒してまで行く必要はないのだ。
これが全て夢の中の出来事であり、隣で眠る鈴芽が泡沫のまぼろしだとしても。夢の中の鈴芽を家に帰したところで、現実の世界に何ら影響を齎すものではなかったとしても。夢の中だからといって、鈴芽を何度も同じ目に遭わせても良い道理はない。この先がわかっているのなら尚更だった。この後の出来事など素知らぬふりをして、鈴芽を家に帰してしまうのが本当はきっと一番良い。わかっている、わかっていた。でも、それでも。――それでも、草太は動くことが出来なかった。
夢の中で金縛りが、なんて安易な言い訳はするつもりはない。草太は、草太自身の意思をもって、鈴芽を起こすことはしなかった。――だって、楽しかったのだ。愛媛で二人、戸締まりした辺りからだろうか。草太の頭からは、鈴芽を帰すという選択肢が薄れていった。とにかく二人で一緒に前に進むことしか考えていなかったのだ。鈴芽と共に向かう後ろ戸までの道程は、一人で旅する時よりもよほど満ち足りたものだった。楽しかった。嬉しかった。だから。だから草太は、ここで鈴芽を起こすことなど出来ないのだ。例えこの先の旅路が鈴芽にとって辛いものだと知っていても、それでも離れ離れになるその時まで、鈴芽との旅を続けていたい。そして、どうか願わくば――夢の中の鈴芽にも、常世まで草太を迎えに来てほしいのだ。他の誰でもない、たった一人の大切な君に。例えそれが夢の中の出来事であったとしても、草太は鈴芽に救ってほしいと思っているのだ。
なんて傲慢な願いだろう。しかし、そんな風に草太を変えたのは鈴芽だ。こんな中途半端なまま旅を終わらせて鈴芽を日常に帰したら、夢の中の草太が救われる日はきっとこない。表面的には解決したとしても、心は辺土に置き去りにされてしまうだろう。だから――
「――だから、ごめん。鈴芽さん」
未だ目覚める様子のない鈴芽に身を寄せて、寄り添うようにして草太は首を傾けた。そのまま目を瞑り、一言だけ、口の中で呟くようにして夢の中の鈴芽に謝る。この先の道行で、きっと君は辛い思いを沢山する。わかっていて止めることのない身勝手さを、どうか許してほしい。
夢の情景の輪郭がどんどん朧気になっていって、そろそろ夢から覚めるのだろうという気配がした。結局、夢の中の鈴芽は一度も起きることはなかった。鈴芽を起こしたくないと思う草太の夢の中だから、起きるはずもなかったのかもしれないが。ああ、でも。――せめて、富士山が近付いた辺りで起こしてあげても良かったかもしれない。ふとそう思い立って、瞬間その思考を打ち消す。この夢の中のどこかにいるであろう、夢の世界の草太自身に睨まれてしまうような、そんな気がしたので。
*
ふ、と草太の意識が浮上する。目覚めればそこは草太の部屋の中、沢山の本が乱雑に積まれ開かれるその中で沈み込むようにして横になっていた。
首回りがやけに温かな感触がして、もそ、と身動いで顔を上げれば、そこは鈴芽の腕の中だった。大学生になって暫く経った鈴芽が、草太の頭を両腕で抱き込むようにして健やかな寝息を立てている。そうだ、次の戸締まり先は二人で一緒に行く約束をして、事前の情報収集を二人でやっていたのだ。そのままいつの間にか、二人で寝落ちてしまったらしい。まるで新幹線の車内で抱きかかえられていた時のようにされたから、あんな夢を見たのだろうか。
暫く鈴芽の寝顔を見詰めてから、力を抜いて鈴芽の腕の中へと頭を戻す。規則的な寝息に、ゆっくりと上下する胸に、草太を包み込む温かさに。途方もないほどの安堵が草太の胸に去来する。あの旅の最中、草太はずっと鈴芽に守られていた。きっとそれは、今もずっと変わらずここにある。
鈴芽が眠りから目覚めるその時まで、あともう少しだけこの穏やかさを享受していたい。
静かな空間に満ちる幸福を噛み締めるようにして、草太はもう一度ゆっくりと瞳を閉じた。
(午睡、昔日の追憶)
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