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kashi_wame6/30 22:20クロスな2次創作。赤コーナー・天の華地の風、青コーナー・ロマンシングサガ2。天華の諸葛孔明が今際の際にギャラクシィ使ったのがきっかけでロマ2へ転生した設定。赤コーナーはBLだけど、少なくとも女帝ルートはBL表現殆どないまま行く。つもり。#老軍師出立
バレンヌ帝国首都アバロン郊外。
若干交通不便な森の奥に、軍師クラスの官吏が住まう区画がある。
コウメイは、内弟子という形で軍師コウキン宅に住まわせてもらっていた。
軍師コウメイ。
術法研究所天術研究長の役職に就き術部門軍事の責任者も兼務する鬼才。鋭い洞察力と緻密な情報分析から軍議でも強い発言権を持つ、若き軍師。鼻筋の通った顔立ちに透き通る肌、『濃紺の』深みがある長い水流のような髪が、長身の彼の見た目に馴染んでいる。身体つきは、戦に身を置く者としては極めて細く薄い。軍師クラスでも決して厚みがあるとは言えない。それも含めて、いかなる華も恥じらいその道を譲るような美しさを備えている。

その日、コウメイは老軍師コウキンに呼ばれ、彼の執務室を訪れていた。

「コウキン先生…。今、何と仰いました?」
コウキンは先ほど言った言葉を繰り返す。
「儂はアバロン封印の地に調査に行く事にした。」
「あの地に、ですか。」
「最近情報官から気になる話を聞いてな。」
「しかし、それだけでわざわざ…コウキン先生がお出向きになるのは些か度が過ぎるかと愚行しております。」
「いや…もし本当なら、儂以外にわかるまいから、な…。」
コウメイの顔が露骨に曇る。
「コウキン先生しかわからない事でございますか。」
「お前は私の年齢を気にしての事だろうが、これはそういった問題ではないのだ。」
コウキンは今年68歳になる。その年齢でもモンスターとの戦に直接参加する者もいるが、あくまで日々の狩猟やモンスターの迎撃・反撃程度であって、出征したという話は無い。バレンヌ帝国史1700年を振り返っても、せいぜいフリーメイジが皇帝勅命でサイゴ族との友好関係を結ぶ遠征に付き従ったその一例くらいである。それでも当時50代。いくらコウキンが年齢不相応に若々しく強くあっても、無理があるというものだ。

そんな事はコウキンもわかっているはず。それでも自ら出向く理由。
「コウキン先生。それは、かの死霊の使いが居る可能性が高いという事ですか。」
「…。」
コウキンは沈黙した。それは肯定と同じ。
「それは………。」
どうしても止めたい感情と、どうしても止められない事情が同時に見えているコウメイは言葉に詰まる。

コウキンは言葉を失ったコウメイを見つめる。先程のコウメイの質問と今の表情は、あるもう一つの可能性を示唆していた。
「ところで、儂からもひとつ聞きたい。コウメイ、お前、儂が『誰』か、わかっているのか。」
「バレンヌ帝国全土統一最大の障害・七英雄の一角、スービエを討伐された豪傑の軍師ー」
「そういう事ではない。なぜお前がその墓所に『それ』が居る可能性を理解していたか、という事だ。」
「…。」
今度はコウメイが沈黙する番であった。
言いすぎた…わけではない。気づかれないと思ってもいない。
ボロを出したくはなかったが、コウメイにとって出征目的が予想通りなら、止めたい事であり、最優先なのだ。
「コウメイ、お前は時々突拍子もない発想をする。しかも、それが不思議なほど理にかなっている。だが、今回の推測は、お前の天性の才能だけでは決して説明がつかない。実際に経験もしないまま不滅を理解するなど、不可能だろうからな。ましてや、今回の不滅が何者かわかっているなど。」

やはりバレた。諦めたコウメイは少し息を整え、答える。
「はい。コウキン先生が、現伝承第8代皇帝である事は、知っております。」
やはりか…。コウキンは口の中で呟く。
だがそれがわかるはずがない。帝国内で誰も知らない事なのだから。

コウメイの言った『伝承第8代』とは、バレンヌ帝国皇帝史とは別の数え方である。
バレンヌ帝国の帝位は、帝国暦1000年までは概ね世襲制で受け継がれてきていた。
しかし、1000年が経った頃、時の皇帝レオンが『伝承法』という技を身につけた。伝承元・伝承先に受け継ぐ意思が強ければ、伝承元の記憶と経験を引き継げるという秘術である。レオンは息子ジェラールに引き継世襲制を踏襲したは、以降は時の皇帝の指名か、領内有力クラスの合議制により皇帝へと就く事が一般的となった。というのも、『伝承法』にはお互いの意志の強さが必須という制約条件が血筋優先の世襲制と合わなかったのだ。受け継ぎ先が見つからない場合、伝承先は、何十年、時に100年単位先になる事もあったという。いくら記憶経験が引き継がれた才覚ある者といえど、どこからともなく突如現れた皇帝に力を貸すなど、無理がある。心理的な面は当然のこと、国のシステムとしても、である。
結果、次の伝承皇帝が現れた時に備え、皇帝補佐を優先すべく世襲制は廃止された。
そして、引き継ぎの観点から、大抵は帝位は数十年で別の者へ譲られる。終身制もなくなっていた。
そんな事は帝国内有力クラスに150年程度でのしあがった軍師クラスの者なら誰でも知っている事である。彼らは後発組である事を自覚していた。宮廷内の信頼を得るため、一通りの歴史も抑えている。その甲斐もあって、今より50年前に初の軍師クラスより皇帝となったのが、16代皇帝コウキンである。それも10年前にフリーファイタークラス女帝・ヒッポリュテーに禅譲している。
ところが、今、コウメイが口にした『現在伝承第8代皇帝』の言葉。『8代』という数字はあまりに少なく、『現在』彼は皇帝ではない。ただの間違いとしては、あまりにも滑稽なのである。
つまり、『現在伝承第8代皇帝』は、真実なのだ。

ある一時期以降、伝承法で受け継いだ皇帝には共通した特徴がある。
自らが『伝承法』で継承された、と、言わないのだ。言ったとしても、それは逝去の折に近しい人にのみ、という程度。この傾向は、伝承5代皇帝・格闘家フリッツから顕著であった。七英雄との戦いには力を貸すが、伝承法で受け継いだ皇帝として扱われるのはなにかと煩わしい、と言うのがフリッツ皇帝の言い分だったとされる。結果、現在『伝承法』での皇帝が存在しているのか、その皇帝が何代目なのか、知識として知っている者は、この世界にはいないはずなのだ。
継承皇帝本人以外には。

「…そうだ。いつから気づいていた。」
「コウキン先生と初めてお会いした時からです。」
「そうか。」
「………。」
しばしの沈黙。話しはじめたコウキンが言葉を紡ぐ。
「なら、わかるであろう?儂でなければ、わからないのだ。」
コウキンは重いため息をつく。そして、独り言のように、低い声で。
「七英雄クジンシーかどうかが。」

七英雄クジンシー。初代伝承皇帝レオンを弑し、バレンヌ帝国と七英雄との長きにわたる戦いの火蓋を切って落とした存在。伝承2代皇帝ジェラールによって斃されたが、今際の際に『必ず蘇って復讐する』といった、と伝えられている。

コウキンは自らの見解を述べる。
「ジェラールは『死人が蘇るはすはない』と、可能性を捨てたが、な。儂の考えでは、寧ろ蘇らない方がおかしい。」
「はい。ジェラール皇帝が蘇る可能性に至らなかったのは、当時まだ伝承法が馴染みきっていなかったためかと。」
「その通りだ。伝承法がもう少し身体と魂魄に馴染んでおれば、死人が蘇る可能性にも簡単に辿り着けただろうよ。」
少し間を置き、再び口を開くコウキン。
「儂自身にもレオンやジェラールの記憶や技術が流れ込んでおる。意識は、儂のままのようだが。しかし、時折儂の記憶かどうか迷う事もあるし、夢の中であれば自我が混濁している事もある。伝承法で受け取った他の意思に乗っ取られないのは、伝承法を伝授した怪しい女狐占い師がうまくカスタマイズしたからであろうな。」
「伝承法も理論を理解し応用的に使えれば、他の生命体を乗っ取る事も可能で、おそらく七英雄はそれができる、と、コウキン先生はお考えなのですよね。」
「そうだ。」
実は乗っ取りより伝承法の方が応用的な使い方なのだが、そこまでは2人とも知るはずがない。

「復活したのがクジンシーであれば、今の儂では太刀打ちできんだろうな。」
「コウキン先生、どうか、お考えを留めて頂けませんか。クジンシー以外にも七英雄による外患は残っておりますゆえ、戦力面でコウキン先生がおられなくなるのは得策ではございません。」
「ふふ。理由が乏しくなっておるぞ、コウメイ。お前の天術と土術、それと事前の備えあれば、今時点の防衛戦なら十分であろう?お前が開発補助をしている、あの果樹園から醸造している術酒も十分に蓄えあるのであろう?」
「…。」
「お前はどうしても儂に行って欲しくないのであろう?敵は、おそらくは本当にクジンシーだ。そして…必ず儂が死ぬと考えている。」
今の能力ではコウキンは勝てない。そして、勝てないコウキンをクジンシーは決して逃さない。つまり、クジンシーならコウキンは決して生きて戻れない。これが、コウメイが何より嫌な事なのだ。
「…はい。ですから、わざわざコウキン先生が確認に行かれる必要もございません。ほぼ確定しておりますゆえ。」
「それは、今のお前の反応で確信を持ったに過ぎんよ。」
わかりやすい挑発だ。コウキンは、この後コウメイが反論してボロをさらに出すのを待っているのだ。
コウメイは敢えてコウキンの言葉に反応せず、出征策を無理矢理捻り出す。
「2つ月、軍備を整え、見切りをマスターした者で編成し、乗り込めれば…。」
「それが無理だから、儂が行くのだ。」
「…。」
再び言葉を失うコウメイ。
そもそも議論でどうこうの問題ではない。コウメイは、本当はわかっている。
コウキンは、この頑固な老人は、こうと決めたら曲げない気性なのだ。何より、七英雄クジンシーの復活の事実を2カ月も見逃して良いはずはないのだ。

クジンシーの恐ろしさは、個体としての強さと『ソウルスティール』という固有の技にある。
この技、生ある者の生命力を根こそぎ奪い取るという押しも押されもせぬ一撃必殺の技なのである。宮廷に足繁く通える者なら、道場で見切りを身につけることも一応出来はする。だが伝授にも時間がかかる。伝授先の資質によっては数週間かかる事もあるだろう。
さらに、襲撃される理由が復讐ともなると、昔とは比較にならない戦力でもって襲ってくるだろう。クジンシー以外にも気をつけるべき危険要素が多すぎる。あまりに本腰を入れたクジンシーと戦うのはリスキーなのだ。
かと言って、不確かな段階で厳戒態勢を敷けるはずもない。

だからこそ、今、唯一クジンシーを見分けられるコウキンが出るのだ。
伝承法の奥底に在る記憶からクジンシーを見極められる現在唯一の人物である、コウキンが。

「コウキン先生、せめて…」
「だめ。」
皆まで言わせず拒絶の言葉を確と発するコウキン。
目を伏せ、コウメイは消え入る声で言葉を捻り出す。
「…ひどい人だ。私に奏上する余地も与えてくださらないとは。」
コウメイには、あるひとときの思い出が過ぎっていた。
「ふふ。」
「?」
「珍しく儂をコウキン先生と言わなんだな。なんだ。片思いの男の事でも思い出したか?」
「コウキン先生!!!どうか茶化さないで頂きたい。…大体、何故男性なのでございますか。」
「その見た目と才覚と地位で女っ気皆無だからな。確定だろうよ。」
「………………‼︎‼︎」
宮廷内の議論では隙が無いコウメイだが、その方向には全くもって論が立たない。実は、来し方の世から、この方面の話は弱かった。主な理由は、なんと言っても当時の社会的な観念と合わない本人の性癖だ。無論、蜀漢の軍師を務めて以降、殆どの時期は忙しすぎたとか、たまの休日の多くは自室か当時の恋人・魏延と過ごしてたとか、そういった事情もあるが。とにかく、コウメイは、来し方の世53年+現世20年の時間を生きたとは思えないほどウブいのだ。
さらに、今のコウキンの台詞はほぼ図星。狼狽えないわけがない。
いや、しかし…だからといって、こうもズバズバ言い切らなくとも…!
「随分と今日は顔に出やすいな。宮廷で議論している時と同じ人物とは思えんほどだ。」
「……。」
少し、溜息をついてコウメイはいつもの落ち着いた表情に戻す。
これ以上個人事情を抉られる話はかなわない。
「コウキン先生、ご出立はいつのご予定ですか。」
「お前な…。まあ、良い。明日、ヒッポリュテー現皇帝陛下に最終許可を頂く。具体的な日程はそれからであろうが、長くとも1週間以内には出立したいところだな。それと、コウメイ。先にこれを渡しておく。」
コウキンは、簡単な封をした、軽いが両手で抱える程度の大きさの箱をコウメイに渡した。
「コウキン先生、これは?」
「ん。まあ、帰って来なかったら開けてくれ。」
「必ず帰ってきてくださると、コウキン先生がお約束していただけるなら。」
「こいつっ。…なあ、コウメイ。」
じっとコウメイを見つめるコウキン。
「何事でしょうか。コウキン先生。」
「お前さ、儂の何がいいの?」
再びコウメイへの斜め上からの挑発に、脱力してそのまま転けそうになる。
なんとか転倒回避して、ふと思い至る。
こうやって振り回されるのも、時を共に生きる事ができてこそ、だ。
自然と穏やかな微笑みが浮かぶ。
「コウキン先生の気性、気概、力強い所作、行動力、民草を思いやりまとめる広い御心、全て尊敬しております。」

「コウキン先生。」
「ん?どうした改まって。」
「ーいえ。…私達の関係は、今度は、与え合う関係となれたか、と、思いまして。」
「今度ってなんだ。」
コウキンは屈託なく笑う。
そう、コウキンには記憶がない。来し方の世の、周瑜公瑾の頃の記憶が。
赤壁の戦の折に過ごした日々の記憶も、遅効性の毒に苦しんだ日々の記憶も。結局、お互いがお互いを求めむさぼる関係で成り立ってしまった日々。それでも歓びを感じずにいられなかった日々。あれは何十年経った今でも永遠の記憶として残っている。コウメイーー諸葛亮孔明には。永遠の麗しい時間。だが、その時間は途切れた。孔明が断ち切った。他ならぬ孔明自身が選んだ選択なのだ。許されるはずもない。何かのせいにするつもりもない。だが、もしあの時の関係が与え合うものであれば…共に歩む未来もあったのかもしれない、そう思う時もある。

「コウメイ。儂はお前に何か与える事ができたかは分からん。形式的に今も住居を提供しているが、十分お前は独立できるはずだ。それ以外で何か与えられたかは、わからん。だがな、儂はお前から色々貰ったぞ。知見もそうだし、年齢差からすれば、お前、儂の孫だよなぁ。なかなか経験できるもんじゃないからな、孫が同じ仕事してて、これ以上ない程に頼り甲斐があるなんて。」
そう楽しそうに笑うコウキンを眺め、コウメイは、今のこのコウキンと共に歩んだ時間を愛おしく感じるのであった。
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