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rinsagiri5/5 20:56今日の変心イベ本原稿進捗。だいぶたのしい(まだ推敲はしてないから色々アレかもしれないけど)不毛の荒野を前にして、蘇るのは過去の苦い記憶だ。
 誰かの声が、名前を呼ぶ。
 意識は朦朧として、視界は霞み、刺すように頭が痛む。
 ーー行かなきゃならねェ場所がある。
 ずっと、そんな気がしていた。何か大切なものを奪われ置き去りにしたまま、世界に放り出されたような感覚。激しい戦火に飲まれた跡の残る荒野を踏み締めて、ふらふらと惑うように。どうしてか酷く懐かしさを感じる場所を歩み続け、記憶の欠片を拾い集める。バラバラになった一枚絵を繋ぎ合わせるように。胸の内、魂の奥に眠る記憶を呼び起こしながら。
 遠い記憶の向こう側で、賑やかに笑い、手を振る懐かしい顔。戦果を誇り、自分を慕う、部下の声。
 ーーああ、そうだ。
 固く閉じられた扉に鍵を無理矢理差し込みこじ開けるように、記憶の断片が洪水のように頭の中に流れ込んでくる。
 自分が大人しく投降する代わりに部下は見逃せと。あの時、チェルノボグは懲罰局のメギドに向けてそう要求した。それはきちんと守られたのだ。そして、部下たちはチェルノボグが自由になって戻ってくるのをずっとここで待っていた、はずだ。
 けれど、彼らは何故かこちら側に近寄ろうとせず、ただ大声を上げてチェルノボグに向けて手を振るだけだ。
「何やってんだお前ら、さっさとこっちに来い!」
 そう口にした声は、「今」の自分よりも随分と若い。目を瞬かせ、違和感に首を捻る。加齢による節々の痛みはなく、身体は羽根のように軽い。湧き出るように力に満ちている。戸惑いながら、確かめるように呟く。自身の名は、チェルノボグ。そして、目の前で手を振る彼らは、自分の軍団のかわいい部下たちだ。
「軍団長」と、感極まった声で、何故か泣きそうな顔をしてこちらを見つめる彼らに、「何だお前ら、情けねェ面しやがって」と苦々しい声で応える。
「さっさとついて来い! 次の戦争だ!」
 けれど、誰ひとりとして呼びかけには応えず、こちらへと駆け寄って来ない。チェルノボグは怪訝そうに眉を顰める。そうして、ひとりひとりの名を大声で呼んだ。
「ガーディ! ニーガス! ラギル!」
 だが、彼らは泣きそうに顔を歪め俯いたまま、一向に歩み出そうとしない。誰の名前を呼ぼうと同じ。まるで、チェルノボグとは一緒に行けないと、全身で強い拒絶を示しているようだった。
「……アロケル!」
 苛立ち混じりの声で、痺れを切らしたチェルノボグは自身が副長に任命したメギドの名を呼んだ。
 そうして、ほんの少し離れたところに佇む、眠たげな顔がこちらを振り返って渋い顔をする。困ったように眉尻を下げ、溜息混じりに一言。音はこちらまで届いて来なかったが、「しょうがないですねえ」と。確かにそう呟いたように見えた。そうしてその青年は、ほんの少しだけ首を後ろに捻り、寂しげな笑みを仲間たちに向けた後、「行ってきます」と告げたようだった。
 
 硬いブーツで乾いた土を踏み締め、何処か重たい足取りでてくてくとこちらに歩み寄り、ひらひらと風にフードを揺らしながら。そうして彼は、チェルノボグの顔を真っ直ぐに見据えて、閉じられていた瞼をうっすらと開いた。
 そうしてアロケルは、目を細めてふっと微笑む。銀の煌めきを放つ髪と、黒衣をふわりとそよがせて。至極自然に、それが当たり前であるかのように、チェルノボグの右側に並ぶ。そこが、自分の定位置なのだと言わんばかりに。けれど、最低限の義務感に従ってやっているのだという気持ちを隠しもせず。頭の後ろで両腕を組み、気が抜けるような呑気な声で、チェルノボグを見上げてこう言うのだ。
「さ、今から何処に行くんですか? 皆さんは行けないって言うし、暇で暇でしょうがないし、じっとしてるのも飽きちゃったし、仕方ないから付き合ってあげますよ。……だって、もうボクしかいないんだから」
 からりと乾いた明るい声の中に、ほんの少しだけ滲む感情。伏せた瞼の奥の瞳に映っている光景が何なのか。何ひとつ語らずとも、チェルノボグには分かるような気がした。
 視線の先には、もう誰の姿もない。騒々しい仲間たちの姿は、溶けるように消えていた。恐らくは、一足先に彼の世界へと向かったのだ。ひとり残ったアロケルは、感情の見えないいつもの笑顔でメギドラルの赤い空を見上げている。それを横目で眺めた後、逃げるように空へ視線を移し、チェルノボグは強く拳を握り締めた。
 記憶にあるよりもほんの少しだけ、低い位置。幼さを感じさせる顔つき、声変わり前のような高い声。もう、その必要もないのに隣に並び立ち、共に歩もうとでも言いたげに、何を言うでも、促すでもなく、ただ自然にそこに在る。
 ーーああ、これは、あまりにも。
 胸につかえた想いが、喉を詰まらせる。ゆっくりと吐き出す呼吸は、宙にそっと溶け入り、消える。溶けずに残る後悔と、降り積もる罪悪感。
 背負わせたものの重たさに。投げ出すことなくそれを良しとした、怠け者に似合わない律儀さに。何かひとつでも、報いてやりたい。どうしようもなく、そう思う。だが、恐らくそれは求められてはいないのだろう。傍らに立つ少年の姿をした副長は、凍えた雪を溶かす、春の陽気のように緩んだ笑顔を浮かべながら、首を傾げている。
「……付き合わせて、悪かったな」
「……何のことですか?」
 泣き出しそうに曇る暗い空にぽつりと落ちる、雨粒のような謝罪。
 それを受けて、怪訝そうに眉を顰め、不思議そうにこちらを見上げるアロケルは、小さく口を開いて、何でもないことのように尋ねる。けれど、それ以上を求めることなく前を向く。ありのままを受け入れて、さらりと流す。怠惰で、ゆるやかな許容。懐かしいその態度のその心地よさに、チェルノボグは目を細める。
 踏み出す足の歩調に合わせて、隣に並ぶアロケルが付いてくる。それが当たり前であるかのように。並んだ足跡は、いつか何処かで途切れ、分かれていくのだろう。共にあることなく、反対へ向かうこともあるのかもしれない。けれど今は、進む道は同じ場所へと続いている。
応援してる!
頑張って!
応援してる!
待っている!いつまでも!
やっちゃいましょう!
大丈夫......!
そういうときもある!
行ける気がする!
落ち着けっ!
いつもありがとう!
きっとうまくいく!
大丈夫!
どんな道も正解だから
負けないで!
一緒に頑張ろう!
後悔させてやろうよ!
明日はきっとよくなるよ
のんびり行こう!
人は変われる!
なるようになる!
頼む、続きが読みたい!
この本欲しすぎる
これ好き! 好きすぎる!
ありがとう、これで今日も生きていける
発想にすごく引き込まれた
いや、十分すごいよ!
ぐはっ😍
おお〜😲
うるる😭
なるほど
それいいね!
共感する
響くわ〜
マジ天使
天才!
エロい!
神降臨!
素敵
かわいい
きゅんとした
泣ける……
ぞくぞくした
いいね
待っている!いつまでも!
いつもありがとう!
わかる、わかるよ……
苦しいよね
悩むよね
確かにね
その通り!
もちろん!
激しく同意
わかりみがすごい
お前は俺か
そうかもしれない
大変だよね
うん、うん。
そうだね
そう思う
そうかも
それな
うるる😭
大丈夫......!
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なるほど
共感する
大丈夫!
のんびり行こう!
泣ける……
おめでとう!
やったぜ!
やるじゃん!
エライ!
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